読書術について書かれた本をまとめてみる②

前回に続いて読書術の本紹介をします。

「知識を操る超速読術」Daigo

「読んだら忘れない読書術」 樺沢紫苑

「読書の技法」 佐藤 優

 

前回記事はこちら

読書術について書かれた本をまとめてみる① – 脳内ライブラリアン

 

このあたりが3冊がおすすめでしたが

その中でも個人的な一押しは「読書の技法」 です。

 

骨太な熟読の方法を指南している

他の本と違った特徴がいくつかあるんですが

一番良かった点は、基礎知識をしっかりつけるための

骨太な「熟読」の技法を紹介している点です。

 

著者は「速読(1時間程度で読む方法)」は「熟読」の裏返しである、として

熟読ができなければ「速読」はできない、としています。

 

ちなみにここでいう「速読」は

目の動かし方などのテクニックで短時間で全文きっちり覚える、というものではなく

一部を抜粋したりして要約して情報を得る方法を指しています。

 

「熟読」は学びたい分野の基礎知識を身に着けるもので

時間をかけて、内容も学術的に正しいものを選ぶべきだとしています。

 

例えば歴史を学ぶにあたって、マンガや小説も並行して用いるのは

良いですが、それだけで学ぼうとすると、詳細な点で誤った部分がある

ときもあるので、時間をかけて読むものはきっちりしたものを選ぶべき

ということです。

 

そうした書籍であっても、内容に偏りがあることはどうしても避けられないので

3冊以上の奇数で学ぶことを勧めています。

何故奇数かと言えば、内容が相反していたときに本の中で多数決がとれるからです。

ただ、多数=正しいとは言い切れないことには注意を促しています。

(例えば昔は天動説を皆が支持していたように)

他にも詳細な熟読すべき本の選び方は本書の後半第2部で説明されています。

 

本は何でも短時間に読める必要があるわけではなく

分野にもよりますが「熟読」をするには大変時間がかかることも

認めています。

著者は月平均300冊の本を読まれているようですが

「熟読」できるのは月数冊とのことです。

時間がかかる、というのは本当に長いスパンのこともあり

「数か月~1年単位で時間を要する」こともあります。

 

著者によれば

本には「すぐ読める本」「少し時間がかかる本」「大変時間がかかる本」の

3種類があり、特に語学や数学については知識の積み重ねが必要であるため

上述のように年単位で時間がかかる、としています。

 

ただ、「熟読」で基礎知識をしっかりとつけることで

その分野については本ごとに必要な部分を要約していき

非常に早く読めるようになります。

 

重要なのは自分が本の内容を理解できているか、知ること

「熟読」のうえで落とし穴となるのは

読んで理解しているつもりになっていることがあり

特に学歴が高い人ほどそういう傾向があるということです。

 

難解な書物を数週間で読破した、と自慢してみたりする

学生のことを指しているようで

高度な内容を学ぶには基礎となるレベルの知識を

理解していなければ、本当に意味で読むことができないと指摘しています。

 

例えば、統計学を学ぶとするならば

最低でも高校レベルでの

微分積分や行列の知識が必須になります。

それができていないことに気づかずに学習を進めていくことは

確かに誤りです。

 

つまり、自分のレベルをよく知ったうえで学ぶ、ことが必要です。

どの知識が足りないか、は自分で気づけないことも往々にしてあるので

高校レベルの知識であれば、大学受験の参考書・問題集が

参考になりやすいと述べています。

問題を解く、というのはその過程でどの知識が不足しているか

自覚する点では確かに優れていると思います。

 

著者の読書歴を参考にする

この本で熟読の方法以外にもう一つ面白いのは

著者の読書歴が幼少期~青年期を含めて語られている点です。

 

ある程度読書の経歴が語られている本も多いと思うのですが

幼少期から、というのは意外とない印象です。

(そもそも幼少期はあまり読んでないからかもしれませんが)

 

著者は中学生になってから読書量が増え

徐々に神学・哲学の難解な本が増えていったようです。

正直あまりにも自分の読んでいる領域と離れすぎて

出てくる本は全然わからないのですし

神学の本を読んで落ち着く、という気持ちも全くわかりません笑

 

外交官時代の話ではとにかく膨大な量の業務と情報処理能力を

要求されていたようで文系エリートの世界は本当に恐ろしいと思います。

 

ただ経歴をみても、どうしても文系の方なので思想・哲学は時間が経過しても

劣化しないということを前提に語られている部分がありますが

理系の文献は性質が異なるので最新の文献をあたる、という観点については

参考にしにくいところもあると思います。

 

次で述べますがこうした読書遍歴を聞いていると

著者の読書は加速度的に増えていくことが分かります。

単調な一定量の増加というよりは頭打ちはありそうなものの指数関数的です。

 

 

本を読むスピードは継続すると加速度的に上がる?

基礎知識がつくと、その分野については

理解のスピードや情報の取捨選択が速くなります。

 

例えば、自分の場合は医学を一番長く学んでいるので

さすがに一般の方向けの医学関連の本だとか

研修医向けの本レベルなら、読もうと思えばかなり速く読むことができます。

というのも医学の理解の根本にある

生化学・生理学・解剖・各科の臨床を

それなりに国家試験までに学んでいるので

多少知らない話でも問題なくわかるわけです。

 

基本的な知識は元を辿れば

ひとつの論文であったり、有名な書物が源泉となっていることが多く

そこから派生したものであっても、元を知っていれば

理解は非常に速いと思います。

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 模式図にするとこんなイメージでしょうか。

根本にある「元の文献」を抑えていけばよいのが分かります。

 

自分がやりたいこと・目的に合わせて

必要な分野とその基礎となる知識を増やしていくことが

最初は時間がかかるとしても一番役立つように思います。

 

そんなこんなで今後もまた本読みながらまとめていきます。

 

読書の技法

読書の技法

  • 作者:佐藤 優
  • 発売日: 2012/07/27
  • メディア: 単行本
 

 

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