2つの確率変数の変換問題を引き続きちょこちょこやります。
今回はカイ二乗分布同士を使った確率変数変換の問題ですね。
まず(1)ではWとZが独立であることを示します。同時確率密度関数がそれぞれの確率変数の積になる事を示せれば、独立であると言えます。
\(Z=X+Y, W=\frac{X}{X+Y}\)なので
\(X=WZ, Y=(1-W)Z\)
となります。
ヤコビアンは
\(J_{(z,w\rightarrow x,y)}=z\)となります。
同時確率密度関数は
\(f_{Z,W}(z,w)=\frac{(\frac{1}{2})^{\frac{m_1}{2}}}{\Gamma(\frac{m_1}{2})}(wz)^{\frac{m_1}{2}-1}\exp\left(-\frac{wz}{2}\right)\frac{(\frac{1}{2})^{\frac{m_2}{2}}}{\Gamma(\frac{m_2}{2})}\{(1-w)z\}^{\frac{m_2}{2}-1}\exp\left(-\frac{(1-w)z}{2}\right)z\)
上述したようにzとwの関数の積になるように整理します。
\(=\frac{(\frac{1}{2})^{\frac{m_1}{2}}}{\Gamma(\frac{m_1}{2})}w^{\frac{m_1}{2}-1}(1-w)^{\frac{m_1}{2}-1}\frac{(\frac{1}{2})^{\frac{m_2}{2}}}{\Gamma(\frac{m_2}{2})}z^{\frac{m_1+m_2}{2}}\exp\left(-\frac{z}{2}\right)\)
まずここまでで、zとwが独立であることがわかりますので、(1)は終わりです。
続いて(2)。
整理してみてみるとwの関数はベータ分布の式に、zの関数は自由度\(m_1+m_2\)のカイ二乗分布の式に近いことに気づきます。
そこで、うまく変形して
\(=\frac{\Gamma(\frac{m_1+m_2}{2})}{\Gamma(\frac{m_1}{2})\Gamma(\frac{m_2}{2})}w^{\frac{m_1}{2}-1}(1-w)^{\frac{m_1}{2}-1}\frac{(\frac{1}{2})^{\frac{m_1+m_2}{2}}}{\Gamma(\frac{m_1+m_2}{2})}z^{\frac{m_1+m_2}{2}}\exp\left(-\frac{z}{2}\right)\)
\(W\sim Beta\left(\frac{m_1}{2},\frac{m_2}{2}\right), Z\sim \chi^2_{\frac{m_1+m_2}{2}}\)
であることが分かりました。
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