今回は“統計学的に有意“とは何かを説明するのに必須な仮説検定とP値の話をまとめました。
最初医療統計の本を読み始めたときに、特に理解しにくい部分だったように思います。ただ、これを理解していないと、大部分の論文で何をやっているのか分からないので、前回の推測統計の話とセットで必ず知っておきたい話ですね。
今回はP値が小さくなる要因にはいろいろあることを述べたわけですが、それ以外にもP値は誤解を生みやすい要素が多くあるので注意が必要です。
P値はあくまで「帰無仮説が正しいという仮定での“条件付き確率“」なので検査・診断における事前確率/事後確率の話と同様に、仮説の事前確率がどの程度なのかで仮説の正しさが変わってきます。
「P値が0.03=雰囲気的に97%くらい対立仮説が正しい」というわけでは全くないことも知っておきたいですね。またこの辺は改めてまとめ直した方が良いかもしれません。BMJのこの記事が参考になります。
次回はとにかく誤解を生みやすいワード「標準誤差」を見ていく予定ですが、ちょっと間で別のものを挟むかもしれません。
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