さて、戻りまして5章の問題をぼちぼち解いていきます。
統計応用の方も対策を進めたいので、並行してやっていきたいところですね。
問10は確率収束、分布収束の問題です。
まずは(1)から。
(1)はn→∞のとき、不偏分散が母分散に確率収束することを示す問題です。
不偏分散、標本分散ともに一致推定量と呼ばれており、n→∞のときに母分散に一致することが知られています。それを証明する問題ということですね。
さて、まず式を変形していくわけですが、目標として分散の式に近い形態の
を目指しつつ変形します。
*と毎回書くのが面倒なのでとします
なので不偏分散を以下のように変形していきます。
前半の項と後半の項を分けてみていきます。
①
前半の項は極めて分散を意味する式に近いことが分かります。そこで、少し変形して
とすると前半のは無限にした時に1になることが分かりますから、後半部分のみに着目します。
は期待値がになり、分散は
となります。
よって大数の法則から
となります。
②
後半の項についてみてみると
ですので、nを無限にするとはやはり大数の法則により母平均に一致していくので
以上から不偏分散はn→∞のとき母分散に一致することが分かりました。
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