医療統計YouTube更新しました。第9回からはシリーズ「ランダム化比較試験を吟味する」ということで、いよいよ実践的な臨床試験の読み方について学んでいきます。
第1弾のテーマは「真のエンドポイント・代用エンドポイント」
最も重要な指標であるアウトカムの読み方とその注意点について説明しています。
これは突き詰めていくと難しい問題で、日常診療で当たり前に良い指標かのように思っている血圧やHbA1cなどは果たしてよくすることでどこまでの「真のエンドポイント」に結びついているか分かりません。検証されていなければ全く改善しない可能性もあるわけです。
加えて、“どの程度“の「真のエンドポイント」に結びつくか、ということも不明瞭なことが多いので、毎日内服や習慣を守ることで果たして何が改善されたのかわからないことも多いのです。短期的に計測できないエンドポイントについては切り離せない問題と言えるでしょう。
また、本動画では死亡などを普遍的である真のエンドポイントの例として述べましたが、例えば「毎日数年間薬を飲むことによって生存期間が1ヶ月伸びる」ということをどう捉えるかは人によってそれぞれです。それだけであれば生存期間を伸ばすために毎日内服をしたくない、というのであれば、それは尊重すべきだと思われます。
動画内で「代用エンドポイント=悪ではない」と述べましたが同様に「真のエンドポイント=善」でもありません。大事なことはその研究において一体何が本当に改善されたのかを自分で考え、同時に患者さんが何を改善したいと思っているのかを知ることだと思います。
次回は引き続きエンドポイントをテーマに「ハード/ソフトエンドポイント」について勉強していきます。なんとか早めに更新できるよう頑張ります(汗
コメントを残す