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現代数理統計学の基礎 2章 問13

まず(1)。

これは問12とほぼ同様のやり方でできます。

\[
M_X(t) = \int_{-1}^{1} \frac{e^{tx}}{2} dx
\] \[
= \frac{e^t – e^{-t}}{2t}
\]

あとは期待値、分散は問12と同様にモーメント母関数を使いつつ工夫してやるか、普通に定義を当てはめてやれば出ます。普通に当てはめるほうが簡単です。

(2)は平方変換です。今回は \( x \) の値が \( -1 \sim 1 \) ということで、対称性があります。

よって全ての \( y \) において、

\[
f_X(y) = f_X(-y)
\]

が成り立つことを活用します。

\[
f_Y(y) = \{f_X(\sqrt{y}) + f_X(-\sqrt{y})\} \frac{1}{2\sqrt{y}}
\] \[
= \frac{f_X(\sqrt{y})}{\sqrt{y}}
\] \[
= \frac{1}{2\sqrt{y}}
\]

となります。

なので、問12の(2)と全く同じ答えです。

厄介なのは(3)。

対数変換ですが絶対値がついていますので、場合分けをする必要が出てきます。

まず、

\[
e^{-y} = |x|, \quad \left| \frac{dx}{dy} \right| = e^{-y}
\]

です。

変数変換の際にかける \( \frac{dx}{dy} \) は本書内での説明でもある通り、絶対値付きなので、\( x \) の符号によらずこれは変わりません。

ここで、 \( -1 < x < 0 \) のとき、

\[
x = -e^{-y} \quad (0 < y < \infty) \]

また \( 0 < x < 1 \) のとき、

\[
x = e^{-y} \quad (0 < y < \infty) \]

となります。

ここで定義関数I(0<y<∞)を使って表すと(定義関数は値の条件を満たさなければ0になり、条件を満たせば1になる関数)

\(f_Y(y)=f_X(-e^{-y})e^{-y}I(0\lt y\lt\infty)+f_X(e^{-y})e^{-y}I(0\lt y\lt\infty)\\=2f_X(e^{-y})e^{-y}I(0\lt y\lt\infty)(対称性のため)\\=e^{-y}I(0\lt y\lt\infty)\)

となります。

よって実は問12の(3)と全く変わりませんので期待値と分散も1となります。

(4)もほぼ解き方が変わりませんので省略します。

結構色々やると慣れてきますね。平方変換シリーズのなかでもう一つ癖がある問15を次はやります。

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