まず(1)。
これは問12とほぼ同様のやり方でできます。
\[
M_X(t) = \int_{-1}^{1} \frac{e^{tx}}{2} dx
\]
\[
= \frac{e^t – e^{-t}}{2t}
\]
あとは期待値、分散は問12と同様にモーメント母関数を使いつつ工夫してやるか、普通に定義を当てはめてやれば出ます。普通に当てはめるほうが簡単です。
(2)は平方変換です。今回は \( x \) の値が \( -1 \sim 1 \) ということで、対称性があります。
よって全ての \( y \) において、
\[
f_X(y) = f_X(-y)
\]
が成り立つことを活用します。
\[
f_Y(y) = \{f_X(\sqrt{y}) + f_X(-\sqrt{y})\} \frac{1}{2\sqrt{y}}
\]
\[
= \frac{f_X(\sqrt{y})}{\sqrt{y}}
\]
\[
= \frac{1}{2\sqrt{y}}
\]
となります。
なので、問12の(2)と全く同じ答えです。
厄介なのは(3)。
対数変換ですが絶対値がついていますので、場合分けをする必要が出てきます。
まず、
\[
e^{-y} = |x|, \quad \left| \frac{dx}{dy} \right| = e^{-y}
\]
です。
変数変換の際にかける \( \frac{dx}{dy} \) は本書内での説明でもある通り、絶対値付きなので、\( x \) の符号によらずこれは変わりません。
ここで、 \( -1 < x < 0 \) のとき、
\[
x = -e^{-y} \quad (0 < y < \infty)
\]
また \( 0 < x < 1 \) のとき、
\[
x = e^{-y} \quad (0 < y < \infty)
\]
となります。
ここで定義関数I(0<y<∞)を使って表すと(定義関数は値の条件を満たさなければ0になり、条件を満たせば1になる関数)
\(f_Y(y)=f_X(-e^{-y})e^{-y}I(0\lt y\lt\infty)+f_X(e^{-y})e^{-y}I(0\lt y\lt\infty)\\=2f_X(e^{-y})e^{-y}I(0\lt y\lt\infty)(対称性のため)\\=e^{-y}I(0\lt y\lt\infty)\)
となります。
よって実は問12の(3)と全く変わりませんので期待値と分散も1となります。
(4)もほぼ解き方が変わりませんので省略します。
結構色々やると慣れてきますね。平方変換シリーズのなかでもう一つ癖がある問15を次はやります。
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