現代数理統計学の基礎 4章 問21

統計応用医薬生物学の2019年問3をみると、今まで苦手意識が強かった共分散や多変量正規分布・多項分布も基本的なことはやらないといけないな、、と感じ始めたので、それに合わせて問題解いていきます。

ふと気づいたら、これまで4章は記事書いてなかったですね。

問21は2変量正規分布の問題です。

まずは(1)から。

互いに独立でないXYの2変量正規分布について、変数変換をしていく問題ですね。

まずX=U, Y=V+\rho Uと変換をしてヤコビアンを求めます。

J_{(u,v\rightarrow x,y)}=1なので

\(f_u,v(u,v)=\frac{1}{2\pi\sqrt{1-\rho^2}}exp\{-\frac{1}{2(1-\rho^2)}(u^2-2\rho u(\rho u+v)+(\rho u+v)^2)\}\\=\frac{1}{\sqrt{2\pi}}exp\{-\frac{u^2}{2}\}×\frac{1}{\sqrt{2\pi(1-\rho^2)}}exp\{-\frac{v^2}{2(1-\rho^2)}\}\)

となります。

U, Vはそれぞれ独立した確率密度関数の積で表すことができており

U\sim N(0,1), V\sim N(0,1-\rho^2)

であることが分かります。

互いに独立でないことで扱いにくかった同時確率密度関数が変数変換をすることで扱いやすくなりました。これを利用して(2)に進みます。

XYの相関係数を求めていく問題です。

Corr(X, Y)=\frac{Cov(X,Y)}{\sqrt{V(X)V(Y)}}

となりますが、(1)の式からX、Yは標準正規分布であることがわかるので分母は1となります。

よって共分散を求めれば良いこととなります。

Cov(X,Y)=Cov(U, \rho U+V)ですが、U, Vは互いに独立であることにより(期待値を使った式に展開するとわかりますが)これは以下のように変形できます。

Cov(U, \rho U+V)=Cov(U, \rho U)\\=\rho V(U)\\=\rho

続いてCorr(X^2, Y^2)について考えます。

Corr(X^2, Y^2)=\frac{Cov(X^2, Y^2)}{\sqrt{V(X^2)V(Y^2)}}

となります。

ここでV(X^2)X^2\sim \chi^2_1に従いますので

V(X^2)=2となります。V(Y^2)も同様ですね。

よって

Corr(X^2, Y^2)=\frac{Cov(X^2, Y^2)}{2}

であることがわかります。

あとは共分散を計算します。まずは簡単な形に変形していくと

Cov(X^2, Y^2)=E[X^2Y^2]-E[X^2]E[Y^2]\\=E[X^2Y^2]-1

X、Yの2乗の期待値は先ほどと同様に自由度1のカイ二乗分布に従うことからわかります。

あとは以下を求めていきます。

E[X^2Y^2]=E[u^2(\rho u+v)^2]\\=\rho^2 E[u^4]+2\rho E[u^2]E[v]+E[u^2]E[v^2]

こうすると2〜4次のモーメントがわんさか出てきますね。

正規分布のモーメント母関数を使えばこの辺は割と簡単に求めることができます。(計算ミスってそうですけど)

M_X(t)=e^{\frac{t^2}{2}}\\M'_X(t)=te^{\frac{t^2}{2}}\\M''_X(t)=(1+t^2)e^{\frac{t^2}{2}}\\M'''_X(t)=(t^3+3t)e^{\frac{t^2}{2}}\\M''''_X(t)=(t^4+6t^2+3)e^{\frac{t^2}{2}}

となるのでそれぞれに0を当てはめて代入します。

なお、E[v^2]\\=V(V)\\=1-\rho^2となっています。(平均0なので)

全部を代入すると

E[X^2Y^2]=1+2\rho^2

よって

Cov(X^2, Y^2)=1+2\rho^2-1\\=2\rho^2\\Corr(X^2, Y^2)=\rho^2

となりました。

最後に(3)です。

これも何やらX、Yを変数変換すれば良い形に収まりそうな気がするので、ヤコビアンが1であることからそのまま代入してみます。

\frac{X^2-2\rho XY+Y^2}{1-\rho^2}=u^2+\frac{v^2}{1-\rho^2}

となります。

ここで

V\sim N(0,1-\rho^2)\\\frac{v}{\sqrt{1-\rho}}\sim N(0,1)\\\frac{v^2}{1-\rho^2}\sim \chi^2_1

なので、求めたい分布は標準正規分布の和であることがわかります。

互いに独立な2つの標準正規分布の確率関数の和は自由度2のカイ二乗分布に従うことがわかります。これで終わりですね。

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