最早受験が1年先になってしまったので、全く焦らなくなりましたが、ちまちま数理統計の問題を解いてます。
今日はハザード関数を使った生存時間分析の分布関数の導出の問題をやります。実は以前に書いた人年データにおけるNNTの算出の記事で、方法についてはほぼ触れています。
実際の医学論文から統計を学んでみるⅡ②-イベント数/人年データをNNTに直す方法-
まずハザード関数の定義である
\[
\lambda(t) = \frac{f(t)}{1 – F(t)}
\]
から始めていきます。
ここでこの関係式の両辺を \( 0 \) から \( x \) までの区間で積分すると
\[
\text{(左辺)} = \int_{0}^{x} \lambda(t) dt
\]
\[
\text{(右辺)} = \int_{0}^{x} \frac{f(t)}{1 – F(t)} dt = -\log(1 – F(x)) + 0
\]
となるので
\[
\int_{0}^{x} \lambda(t) dt = -\log(1 – F(x))
\]
ですから整理して
\[
F(x) = 1 – \exp\left(-\int_{0}^{x} \lambda(t) dt\right)
\]
となります。
両辺を \( x \) で微分すれば
\[
f(x) = \lambda(x) \exp\left(-\int_{0}^{x} \lambda(t) dt\right)
\]
となります。
ちなみに本にも書いてある通り、 \( \lambda(t) = \lambda \) で定数のとき
\[
f(x) = \lambda \exp(-\lambda x)
\]
で指数分布となります。
また、
\[
\lambda(t) = abt^{b-1}
\]
で時間とともに変化するハザード関数であるとき
\[
f(x) = abx^{b-1} \exp(-ax^b)
\]
でワイブル分布となります。
『現代数理統計学の基礎』解説ページのまとめはこちら
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