※ブログ記事の商品・サービスリンクにはアフィリエイトリンクが含まれます。

現代数理統計学の基礎 3章 問5

最早受験が1年先になってしまったので、全く焦らなくなりましたが、ちまちま数理統計の問題を解いてます。

今日はハザード関数を使った生存時間分析の分布関数の導出の問題をやります。実は以前に書いた人年データにおけるNNTの算出の記事で、方法についてはほぼ触れています。

実際の医学論文から統計を学んでみるⅡ②-イベント数/人年データをNNTに直す方法-

まずハザード関数の定義である

\[
\lambda(t) = \frac{f(t)}{1 – F(t)}
\]

から始めていきます。

ここでこの関係式の両辺を \( 0 \) から \( x \) までの区間で積分すると

\[
\text{(左辺)} = \int_{0}^{x} \lambda(t) dt
\]

\[
\text{(右辺)} = \int_{0}^{x} \frac{f(t)}{1 – F(t)} dt = -\log(1 – F(x)) + 0
\]

となるので

\[
\int_{0}^{x} \lambda(t) dt = -\log(1 – F(x))
\]

ですから整理して

\[
F(x) = 1 – \exp\left(-\int_{0}^{x} \lambda(t) dt\right)
\]

となります。

両辺を \( x \) で微分すれば

\[
f(x) = \lambda(x) \exp\left(-\int_{0}^{x} \lambda(t) dt\right)
\]

となります。

ちなみに本にも書いてある通り、 \( \lambda(t) = \lambda \) で定数のとき

\[
f(x) = \lambda \exp(-\lambda x)
\]

で指数分布となります。

また、

\[
\lambda(t) = abt^{b-1}
\]

で時間とともに変化するハザード関数であるとき

\[
f(x) = abx^{b-1} \exp(-ax^b)
\]

でワイブル分布となります。

『現代数理統計学の基礎』解説ページのまとめはこちら

現代数理統計学の基礎 解答・解説まとめ – 脳内ライブラリアン

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)