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2020年を振り返って

さて、2020年も残すところ、あと2日ですね。

 

ブログの更新に真面目に取り組み出して、1年経ちました。この1年のことを振り返ってみようと思います。

 

統計を独学で勉強し出して1年半経った

ふと統計検定1級を受けることを思い立って、はや1年半以上経ちました。ようやく数理統計で学んでいることと、応用である医療統計が少し結びつき始めたように思います。

 

多分昨年くらいの医療統計レベルはこんなもんでした。

・RCTだからきっと信頼のおける結果なのだろう

・メタアナリシスだからきっと信頼のおける結果なのだろう

・大手ジャーナルだからきっと信頼のおける結果なのだろう

 

こんなことを信じてましたが、全然そんなことはありませんでした。

 

primary endpoint以外の結果が堂々と強調されていたり、そもそもprimary endpointが全然真っ当なものでなかったり(ソフトとハードがぐちゃぐちゃとか)、脱落者がたくさんいたり、その解釈がきっちり書かれてなかったり、、、COI(利益相反)の効果の恐ろしさがよく分かったように思います。

 

この辺の解釈に役立ったのはなんといってもこのブログでおすすめし続けている”JAMA User’s Guide”でした。何度言っても言い足りないくらいおすすめです。研修医にも勧めてます。英語版は大変かもしれないですが、翻訳は翻訳で文章的にどうしても読みにくい部分があるので、英語版おすすめです。とはいえ事前に新谷先生の本とか能登洋先生の本とか日本語の医療統計の本を読んでおいた方が挫折しにくいかもしれないです(汗

 

 

批判的な目を養うと同時に、自分でも臨床研究まがいにデータ解析をしたりしてみて、いかに結果を正しく出すことが大変かも少しずつ分かってきたような気がします。

 

ブログでまだ紹介していませんが、科学哲学の本を何冊か買って読書中です。それを見ていると「科学的に正しい」ということの難しさを感じます。ある時代にはまるで定説のように見られていたことも、どれだけ覆されてきたことか。戸田山先生の本が導入には良かったと思います。

 

 

2020年は新型コロナウイルスのニュースに明け暮れていましたが、「科学的に正しい」とは言えないことが流布されることが、いかに多かったか。大阪府の某知事のうがい薬の件しかり、一次情報を少し辿ると「事実」とは言い難いことが「事実」のように広がっていました。

 

“専門家“と呼ばれる人たちも、言い方は悪いですが本当にピンキリで、何が正しいのかは情報を辿って理由や根拠を自分の頭で再度考え直す重要性を感じました。情報の伝わりやすさは以前に比べ明らかに発達してますが、その分切り捨てられて表面のみで伝わる情報があまりに多すぎます。

 

そうは言っても自分も同様に、感染初期のパニックな時期にはまともな判断能力があったとは言えないので、今後の教訓としたいですね。

 

第二子が生まれたこと

私生活では娘が生まれたことが嬉しい変化でしたね。賑やかで大変になりますが、一人目の時に比べたら、この変化はまだだいぶん楽な気がします(笑

 

妹の誕生によって長男の反抗期が増強されまして、やることなすこと、とにかく拒否。挙句に妹をおもちゃで殴ってみたり、、、。一日中面倒見ている奥さんの負担も大きかったかなと思ってます。いつも本当にお疲れ様、、、。

 

でもニコニコしてくれる可愛い赤ちゃんと、機嫌が良ければお調子者な長男の行動には笑顔をもらえて楽しかったです。今年も辛い状況の患者さんや治療に難渋した患者さんが多くいらっしゃったので、家での気分を少しでも切り替えていかないと気持ち的には大変でした。

 

来年に向けて

今年は試験中止となってしまった統計検定1級を来年こそは受験して合格したいと思います。あとは結局通らずじまいの論文を来年こそはアクセプト目指したいです。

 

ブログの記事は学びたい内容をなんでも詰め込みすぎて、ごちゃごちゃしたカオスなものになってますが、アクセス数の多い医療統計や数理統計の記事と(基本的に人気のない)哲学の記事も引き続きぼちぼちあげていこうと思います。

 

このような弱小ブログに来てくださった皆様、そしてコメントやはてなスター、ブックマークをしてくださった方々、どうもありがとうございました。来年度もよろしくお願いいたします。

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