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現代数理統計学の基礎 3章 問9

ポアソン分布が標準正規分布に収束することの証明

ポアソン分布に従う確率変数 X\lambda \to \infty のときに

\frac{X – \lambda}{\sqrt{\lambda}} = Z

が標準正規分布に収束することを証明します。

2017年の統計検定1級の問3の最後で全く同じ問題が出ています。

お馴染みのテイラー展開を活用して解いていきます。

分布の極限を求める際には、変数変換や平方変換、確率積分変換などの方法がありますが、今回はモーメント母関数を利用して解いていきます。

ポアソン分布のモーメント母関数

ポアソン分布のモーメント母関数は

M_X(t) = \exp[\lambda(e^t – 1)]

でした。

よって、確率変数 Z のモーメント母関数は

M_Z(t) = E[e^{tZ}]

= E\left[e^{\frac{X – \lambda}{\sqrt{\lambda}}t}\right]

= e^{-\lambda t} \exp[\lambda(e^t – 1)]

対数をとり、テイラー展開を利用

\log M_Z(t) = -\sqrt{\lambda} t + \lambda \left(e^{\frac{t}{\sqrt{\lambda}}} – 1\right)

= -\sqrt{\lambda} t – \lambda + \lambda + \sqrt{\lambda} t + \frac{1}{2}t^2 + \frac{1}{3\lambda}t^3 + \dots

= \frac{t^2}{2} + \frac{1}{3\lambda}t^3 + \dots

ここで、2項目以降の項は \lambda \to \infty のときすべて 0 になるので

\log M_Z(t) = \frac{t^2}{2}

となり、標準正規分布のモーメント母関数と一致します。

結論

以上より、ポアソン分布が標準正規分布に収束することが示されました。

基本的な考え方は、二項分布が正規分布に近似されるド・モアブル=ラプラスの定理とも同じです。

詳細な解説は以下の記事でも取り上げられています。

https://nounai-librarian.com/2020-10-02-054015/

どちらも重要な問題なので、統計検定1級の数理統計ではまた出るかもしれません。

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