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現代数理統計学の基礎 7章 問10(1)

このところ淡々と問題をやり続けてます。次は問10。

今回は正規分布を使った複合仮説の仮設検定ですね。

まず今までの7章の問題と同様に帰無仮説を\(\mu=0\)として尤度比検定(=最強力検定)を求めます。

まず正規分布における尤度関数は

\(L(\mu)=(2\pi)^{-\frac{n}{2}}exp{-\frac{1}{2}\sum(x_i-\mu)^2}\)

そして対数尤度関数は

\(logL=-\frac{n}{2}log2\pi-\frac{1}{2}\sum(x_i-\mu)^2\)

正規分布の最尤推定量はあまりにも良く出ますが、対数尤度関数をμで微分すれば

\(\mu_{MLE}=\frac{1}{n}\sum x_i=\bar X\)

と求まります。

\(\mu_{MLE}\gt0\)

尤度比検定は

\(\frac{(2\pi)^{-\frac{n}{2}}exp\{-\frac{1}{2}\sum x_i^2\}}{(2\pi)^{-\frac{n}{2}}exp\{-\frac{1}{2}\sum(x_i-\bar X)^2\}}\\=exp\{-\frac{1}{2}\sum(-2\bar Xx_i)-\frac{1}{2}\sum\bar X^2\}\\=exp(\frac{n}{2}\bar X^2)\gt C\)

となります。

途中の変形がわからない場合はこちらの記事も参照下さい。

medibook.hatenablog.com

\mu_{MLE}\gt0\(\mu_{MLE}\gt0\)ですので最後の式は結局

\(\bar X\gt C\)

と簡単な形に変形できます。

ここで中心極限定理より

\(\sqrt n(\bar X-\mu)\sim N(0,1)\)

なので、帰無仮説の条件を踏まえると棄却域は上側α%分位点を\(z_\alpha\)とすると

\(\sqrt n\bar X\gt z_\alpha\)

となります。

最後に棄却域を拡大します。これは問9(2)などと同じです。

\(sup_{\mu\geq0}P(\sqrt n\bar X\gt z_\alpha)\\=sup_{\mu\geq0}P(\sqrt n(\bar X-\mu)\gt z_\alpha-\sqrt n\mu)\leq\alpha\)

となるので、有意水準αの検定であることが示せました。