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【通常、普通】commonly/ normally/ generally/ usuallyの違い【医学論文の英語表現】

専門医試験も無事終わりましたので、ぼちぼちと英語の勉強をまた始めてます。まとまって学ぶところがあれば、たまに記事書いて勉強の糧としようと思います。

今回は「通常は、普通は」の意味で使われる副詞たちです。

目次:

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単語の意味と共起表現

いずれも副詞ですが、形容詞形にも注目すると意味の違いがわかりやすいです。

・commonly

The same in a lot of places or for a lot of people

原義を見ると日本語でいう「普遍的」が近いようにも思いますが、原義にPeopleとあるように人を主体にした感じが強いですね。

コーパスでcommonをみますとdisease, problem, infection, symptom, patternなどの単語が並んでいます。多くの人がなりうるという意味で人に関連した単語の形容詞として使われることが多いように思います。

動詞としてはuse, refer, call, know, find, see, associateなど知覚や知識に関連した単語が多く使われます。

・normally

If something happens normally, it happens in the usualor expected way

予想された通り、という意味での「通常は」という感じですね。また数学的な用語にも 使われうるので、「正常値」という意味合いで使われることがあります。

例えばnormalが修飾する名詞をSkellで見てみるとlevel, temperature, pressureなどの数値化できるものが並ぶのが、他との違いと言えます。

また修飾される動詞としてexpectなんかは原義に忠実な感じでしょうか。wear, eatなどの普段の生活習慣に関わる単語も見られます。

・generally

considering the whole of someone or something, and not just a particular part of him, her, or it:

「大部分が」という意味で使われますが、暗にそうでない部分もあること示される感じがありますね。

修飾される動詞としてbelieve, speak, recognize, agreeなど人の意見や信念に対する単語が多く見られる点が他と少し異なる点です。

・usually

normal; happening, done, or used most often:

頻度を示すという点が特徴となっています。

Cambridge Dictionary | English Dictionary, Translations & Thesaurus

(単語の原義はこちらから引用)

「普通」を表す Generally・Usually・Normally の違い・正しい意味・使い方、を例文を使って解説。 | フクサキENGLISH

(こちらも参考にしました)

コーパスについて知らない方はこちらもご参考にどうぞ

医学論文を含めた用例

commonly

SFN commonly refers to somatic neuropathy alone and the overlap with the term ‘painful neuropathy’ is accepted.
(Brain (2008), 131, 1912^1925)

ある用語が「多くの人や場所で」 こういう意味で使われています、という意味で使われています。用語+refer toは多く見られますね。

Side-effects are rare, with mild headache, nausea, and diarrhoea the most commonly reported.

(Lancet Neurol 2015; 14: 1023–36)

but the sixth nerve was commonly involved (four patients) as well.

(NEUROLOGY 2004;62:686–694)

報告の「頻度が多い」という意味でいずれも使われています。意味合いとしてはusuallyでもいいような気もしますが、COCAで見てみると、usuallyはブログ・雑誌などで幅広く使用されるのに対して、commonlyは圧倒的に学術関連での使用が多いです。この文章で見てもやっぱりcommonlyの方がしっくりくるように思います。

normally

normally distributedの形で「正規分布する」という意味で使われることが、手持ちの論文を見ても、もっとも多かったのですが、それ以外にも使われてはいます。

Furthermore, epidemiologic studies suggest that diets low in sodium and high in potassium blunt the rise in blood pressure that normally occurs with age.

(Curr Hypertens Rep. 2001;3(5):373.)

「普通の場合は」という意味合いですね。この例ではcommonlyとほとんど変わらない意味であるように思います。

ちなみにここで出てくる”blunt”という単語は「鈍い」「味が薄い」という意味でよく使われる形容詞ですが、他動詞としても使われ、この文では「上昇を鈍らせる」という意味で使われています。

generally

It is now generally accepted that earlier intervention (<5 years after onset) provides a better chance of improvement following liver transplantation

(Ikeda SI, Nakazato M, Ando Y, Sobue G. Familial transthyretin-type amyloid polyneuropathy in Japan: Clinical and genetic heterogeneity. Neurology. 2002.)

「一般的には肝移植で改善が見込まれるけれども、、、」とこの後の文章では肝移植に伴う思わぬ症状について述べられています。

上述したように「大部分はこうだけど、、、一部では」というところで使われている例ですね。

usually

Sensory disturbance usually showed a crossed (ipsilateral face and contralateral body) or unilateral (contralateral face and body) pattern.

(Stroke. 2004 Mar;35(3):694–9.)

症状の頻度を述べる上で使われています。

aspiration is usually considered a marker for severe dysphagia

(Kumar S, Doughty C, Doros G, Selim M, Lahoti S, Gokhale S, et al. Recovery of swallowing after dysphagic stroke: An analysis of prognostic factors. J Stroke Cerebrovasc Dis. 2014)

こちらはむしろ「通常は」の意味合いに近いですね。

いずれの単語もほとんど似た意味で用いられて置換可能な時もありますが、場合によっては「頻度(usually)」「集合(generally)」「正規性(normally)」などの概念用いられており変換しづらいものもありますね。

同様にコーパスを用いた英語勉強法を紹介するページはこちら↓

学んだ内容をアウトプットするためのお勧めサイト紹介記事はこちら↓

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