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現代数理統計学の基礎 7章 問8(2)

問8の(2)をやります。最尤推定量の問題です。

まず、 \( \alpha \) の最尤推定量 \( \hat{\alpha} \) は尤度関数と条件から決まります。

(1)で見たように、条件から \( \alpha \) は \( X > \alpha \) でないといけないので

\( X_{(1)} \gt \alpha \)

となります。

同時確率密度関数は

\( \beta^n \alpha^{n\beta} \frac{1}{\prod x^{\beta+1}} \prod I_{(x_i \gt \alpha)} \)

ですので、 \( \alpha \) ができるだけ大きければ尤度も大きくなることがわかります。よって

\( \hat{\alpha} = X_{(1)} \) となります。

2017年の統計検定1級問2(1)と似たような問題ですね。検定の問題でも気になっていたのですが、不等号が等号を含んでないのに、解答がイコールで繋いだもので良いのかがずっと気になってます。なぜこれが許されるのか誰かわかったら教えてください・・・。

続いて \( \beta \) の最尤推定量です。

これは対数尤度関数を微分して、 \( \hat{\alpha} \) を \( \alpha \) に代入します。

\( \frac{\partial}{\partial \beta} \log L = \frac{n}{\beta} + n \log \alpha – \sum \log x_i = 0 \) とすると

\( \hat{\beta} (n \log \alpha – \sum \log x_i) = -n \\ \hat{\beta} = \frac{n}{\sum \log x_i – n \log \alpha} \\ = \frac{n}{\sum \log \frac{x_i}{x_{(1)}}} \)

となります。