統計に関しては勉強中ですが、解く方が最近中心なのであまり記事にまとめることがなくなってきまして、、引き続き英語の方を磨いていきます。
今回は「調査・研究」の意味で使われる単語research/ study/ survey/ investigation の違いを見ていきます。
論文英語やTOEFLで扱うようなちょっと難しめな英語を使えるものにすべく毎日twitterでも英語表現をつぶやいていますのでご興味ある方はどうぞ。
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目次:
単語の意味と共起表現
まずは単語の意味を見ていきます。
引用はいつものこちらから。
Cambridge Dictionary | English Dictionary, Translations & Thesaurus
・study
the activity of examining a subject in detail in order to discover new information
・research
a detailed study of a subject, especially in order to discover(new) information or reach a (new) understanding
さて、まずこのstudy, researchの2つですが、この原義を見ても比較的似たような意味合いになっています。researchの意味の中に”a detailed study”とあるので、studyよりもより狭義な意味合いという感じはあるかと思います。
こちらの語源について検索できるサイトEtymonline – Online Etymology Dictionaryを探ってみますと、studyは現代の「勉強する」という意味と同様にto strive toward, devote oneself, apply oneself to the acquisition of learningといった「知識を得るために身を捧げる」という意味が元なのに対して、researchはclosely seek outといった「注意深く探す」という要素が強いです。対象を詳しく調べるという意味だとresearchの方がよりしっくりくるのではないでしょうか。
またstudyは単数複数両方取ることが多いですが、researchは通常単数形で使われています。個々の研究活動というよりもう少し幅広く抽象的に研究を捉えて使うことができるので、こうした点もstudyとの違いになりそうです。
続いて、ちょっと意味が異なるのはsurveyですね。
・survey
an examination of opinions, behaviour, etc., made by asking people questions
the measuring and recording of the details of an area of land
日本語だと「調査」と訳されることが多いと思いますが、人にインタビューして得られた結果や土地の測量などが当てはまります。
同じ「調査」と訳されることが多い単語としてinvestigationがありますが、これもまた少し異なった意味になります。
・investigation
the act or process of examining a crime, problem, statement, etc. carefully, especially to discover the truth
crime, problem, statementなどが対象となっており、そうした問題に対しての「真実を明らかにする」ための調査という意味合いです。
それぞれのコーパスをSkeLLで見てみます。
これらの単語を主語とする動詞は以下のようで、大体重複しています。
find, show, suggest, reveal, indicate, demonstrate, confirm
investigationは少し異なり、「真実を明らかにする」という意味合いから以下のような動詞を取ることが特徴です。
uncover, clear, disclose
またこれらの単語を目的語にする動詞は以下のものが代表的です。
conduct, undertake, perform
いずれも“行われる”という意味合いのものですね。
修飾語句についてsurvey, investigationはresearch, studyと少し異なるものが使われます。
surveyについては
Geological, satisfaction, annual, opinion, nationwide, archaeological
満足度調査、地質調査など定義に当てはまるものですね。
investigationでは
criminal, police, murder, FBI, scientific, arcaeological
こちらは学問的なものと公的調査が混在していることがわかります。どちらかといえば犯罪などに絡めて使われることが多いのでしょう。
同様の内容にはなりますが、以下の記事も参考になります。
【英語論文の書き方】第26回 research, study, workなど「研究開発」を表す英語表現 論文翻訳・英文校正 研究者専門の翻訳会社 ワールド翻訳サービス
investigation, survey, research – 英単語の正しい使い分けを勉強してすっきり英会話!
医学論文を含めた用例
studyはあまりにありふれているので、researchから見てみます。
・research
Further collaborative research across scientific and medical disciplines, methodological and technical advances, and increased societal and political awareness of prodromal PD are needed.
(拙訳:科学と医学の規律におけるさらなる共同的な研究や方法論的・技術的な前進、そしてパーキンソン病の前駆期に対する社会的・政治的な認識が必要である。)
Movement Disorders, (2019), 1464-1470, 34(10)
Future research requires appropriate methods to optimize the scientific value.
(拙訳:科学的な価値を最適化する適切な方法にはさらなる研究が必要である)
Movement Disorders, (2007), 451-460, 22(4)
Interexaminer difference in infarct volume measurements on MRI: A source of variance in stroke research
(拙訳:MRIにおける梗塞体積測定の測定者間の違い:脳卒中研究における不一致の原因)
Stroke, (2008), 1171-1176, 39(4)
researchを含むもので手持ちの論文から出てきたのは、「研究に関連した基準や方法論などを検討した論文」でした。
医学論文においてstudyというと通常は個々の研究や研究活動を指しますが、幅広くその分野においての研究を論じる時はresearchが使われている、というところでしょうか。
続いてsurveyでは以下のような論文のタイトルがヒットしました。
・survey
A nationwide survey of hypertrophic pachymeningitis in Japan
(拙訳:日本における肥厚性硬膜炎の全国調査)
Journal of Neurology, Neurosurgery and Psychiatry, (2014), 732-739, 85(7)
コーパスでもみた通りnationwideといった単語との関連は強いですね。疫学的なものを見ていく場合はsurveyがしっくりくることもあるのではないかと思います。
・investigation
A single-center, retrospective study of COVID-19 features in children: a descriptive investigation
(拙訳:小児におけるCOVID-19の特徴、単施設による後方視研究:記述調査)
Ma, Huijing, et al. “A single-center, retrospectiv_e study of COVID-19 features in children: a descriptive investigation.” BMC medicine 18 (2020): 1-11.
Determinants of diagnostic investigation sensitivities across the clinical spectrum of sporadic Creutzfeldt-Jakob disease
(拙訳:特発性CJDの臨床スペクトラムに対する診断的調査の感度の決定因子)
Brain, (2006), 2278-2287, 129(9)
あまりinvestigationなんて使われることがないかと思ってましたが、記述研究の類ではどうもみられるようですね。descriptive studyのように置き換えても通用するかなと思います。
まとめ
最後にイラストで内容をまとめておきましょう。
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